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【100倍楽しむゴールデンカムイ】アシㇼパなんて嘘っぱち?/カムイで描かれるアイヌの生き方/中川裕×三宅香帆で語る”カムイ”の魅力(第2回/全2回)

📅 2024年12月14日

この動画で紹介されたおすすめ商品(3個)

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックス)

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックス)

おすすめコメント

これまでのアイヌを扱ったエンターテイメントは、彼らを「時代に翻弄された哀れな人々」として描くものが多かったそうですが、『ゴールデンカムイ』は現実のアイヌを描写しながら「かっこいい!」「文化って面白いじゃん!」と思わせた初めての作品だと紹介されています!

  • 新撰組の生き残りによる独立国家プロジェクトとアイヌの歴史が重ね合わせられる展開は「鳥肌が立った!」と語られるほどだとか。
  • 物語のヒロイン・アシリパは、当初アイヌの伝統からすると「うそっぱち」な存在だという意見もあったそうですが、調べてみると女性の狩猟の話は実在し、伝統的な考え方から大きく逸脱した存在ではないことが語られています。
  • 登場人物たちが着ているものや、人としてのあり方まで「かっこいい!」と感じさせる魅力があるそうです。

物語を読むと、和人とアイヌが友好的に文化交流してきたように思うかもしれませんが、その背景には和人による侵略と搾取という厳しい現実の歴史があったという側面も知るべきだと指摘されています。物語の舞台である1907年頃は、アイヌの人々が文化や言語の維持も困難なほど貧困に陥り、差別に苦しんでいた時代だそうです。

単なる恨みの物語ではなく、作中で描かれる「カムイ」という考え方は、人間の意思が及ばないものを説明する原理であり、すべてを「自己責任」と捉えがちな現代において、心を軽くするヒントになるかもしれないと語られています。
この作品をきっかけに、日本に異文化が存在したことや、日本が本当に単一民族の国なのかといった点に思考を巡らせると、より物語の深みが増すそうです。

アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」 (集英社新書)

アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」 (集英社新書)

おすすめコメント

『ゴールデンカムイ』を読んで、「もっとアイヌ文化について知りたい!」と思った方にぴったりの一冊として紹介されています。作中のシーンと現実の文化や歴史が結びつき、物語が何倍も面白くなるそうです。

アイヌの恋愛・結婚観が面白い!

この本の中では、現代の感覚とは少し違う、アイヌの恋愛や結婚に関する文化が紹介されているとか。

  • アイヌ社会は早計社会であり、亡くなると男性は父方、女性は母方の先祖のもとへ還るという考え方があったそうで、とても衝撃的だったと語られています。
  • 『ゴールデンカムイ』にも出てきた、女性から男性へのアプローチ方法も具体的に解説されているようです。自身で刺繍した手甲を贈り、相手がそれを使ってくれたら想いが通じたサインになる、というのはとても興味深いそうです!
  • 結婚の儀式も独特で、男女でご飯を分け合って食べることで婚姻が成立したそう。作中の谷垣とインカラマッのシーンが、より深く理解できるかもしれません。

アシリパは「あり得た」存在?

物語のヒロイン・アシリパが弓を引く姿について、「フィクションだから」と思っていた方もいるかもしれませんが、この本によるとそうではないようです。

  • 実際に女性が狩りをするという話は記録に残っており、アシリパはアイヌの伝統から大きく逸脱した存在ではなかった、と解説されているとか。キャラクターへの解像度がぐっと上がるそうです!

物語の背後にある、知っておくべき歴史

『ゴールデンカムイ』の物語の背景には、楽しいだけではない厳しい現実があったことも、この本は教えてくれるそうです。

  • アイヌと和人の関係は、単なる文化交流ではなく、和人による侵略の歴史があったという側面が解説されています。
  • 和人が土地を奪い、アイヌの人々を差別的な状況に追いやったという現実の歴史は、『ゴールデンカムイ』から一歩進んで知っておくべきことだと感じた、と紹介されています。

作中の描写の裏付けを知ることで、キャラクターやストーリーへの理解が深まるだけでなく、アイヌ文化そのものへの興味も湧いてくる一冊だそうです。

知里幸惠 アイヌ神謡集 (岩波文庫 赤80-1)

知里幸惠 アイヌ神謡集 (岩波文庫 赤80-1)

おすすめコメント

1903年生まれの知里幸惠によって書かれた「アイヌ神謡集」は、アイヌが「滅びゆく民族」などと言われ、多くのものが奪われていった時代に、「自分たちの言葉や先祖のことを残したい」という強い思いで書かれた一冊だそう。

著者の知里幸惠は、特別な文学教育を受けたわけではないにもかかわらず、心を掴む文章を書いたことが不思議であり、大きな魅力だと紹介されています。

  • 特に序文の美しさは印象的で、「同じくらいの年代で、今これほどの文章が書ける人がいるだろうか」と問いかけられるほどだとか。
  • この本は、単に過去を記録するだけでなく、「アイヌを残すための本」だと説明されています。
  • アイヌの風習や世界観を持ちながら、和人と対等な立場で活躍する未来への期待が込められた文章だと解釈できるそうです。

ゴールデンカムイをきっかけに、アイヌの文化や歴史に興味を持った人にとって、その背景にある現実の歴史を知るための一冊としても紹介されています。アイデンティティが揺らぐ中で文学に託された思いや、この本を通して伝えたかったかもしれない「カムイの考え方」に触れることで、物語への理解がさらに深まるかもしれません。

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