【天才と仕事をする方法】「常識力で100年残る作品を生み出す」「人間こそ永遠のテーマ」人気作家に愛される新潮社名編集者・中瀬ゆかりが語る"編集者に問われる力"（第2回/全2回）

群ようこさんによる読書エッセイとして紹介されています。

特定の本を読むようにすすめる押し付けがましい内容ではなく、むしろ著者の自伝的な要素が強い、大変面白い本だそうです。
担当編集を一人で務め、目次立ても考えながら作られたすごく思い出深い本で、一生忘れられない一冊！とのことです。

著者である群ようこさんは、作家でありながら編集者としての経験もお持ちで、師匠のような存在だったと語られています。

林真理子さんの作品として「小説8050」が紹介されています。
これは、引きこもりの20代の息子と50代の父親の物語だそうです。

この小説が生まれるきっかけとなったのは、実際にあった「農水省の元事務次官が息子を殺害した事件」だとか。この痛ましい事件から「8050問題」について書きませんかと提案したところ、執筆に至ったと紹介されています。

この作品には、以下のような特徴があるそうです。

• •80代の親と50代の子という「8050問題」そのものではなく、その「前夜」の物語として、50代の父親と20代の息子の関係が描かれている。
• •作家の「絶望的な暗いものにはしたくない」という強い思いが込められている。
• •読者が読後に「えっ…」と絶望するのではなく、光を持って帰れるような作品を目指して作られたとか。

また、タイトルを「小説8050」としたことにも作家の意図があり、その発想に「すごい！」と感銘を受けたというエピソードも紹介されています。
誰もが「自分は一線を越えない」と思っている中で、人間が時に「超えてはいけない一線」を越えてしまうことについて考えさせられる作品のようです。