三宅香帆さんと竹下隆一郎さんの、本の感想の伝え方まとめ|要約ではなく1点突破、伝えたい人を思い浮かべる、実写化を想像してみる
出典:TBS CROSS DIG with Bloomberg『Page Turners』
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この記事に出てくるもの
10点
文芸評論家の三宅香帆さんとTBSの竹下隆一郎さんが、本の感想の伝え方のコツを3つずつ出し合った『Page Turners』の回です。2026年8月30日公開、23分。

3つずつで6つ。数、合ってる?

2人が持ち寄ったのは、3つずつで6つです。話しているうちに、それ以外のコツも増えていきました。私も感想が「すごいよかった!」で止まりがちなので、動画に出てきた順に、2人がどう言っていたかを並べています。
伝える要素を決める
三宅香帆さん:「ここがよかった!」の「ここ」を決める
三宅さんの1つ目は、「ここ」を決めること。例に挙げたのは、小川洋子さんの『劇場という名の星座』です。めちゃめちゃ良かったのに、こうなってしまうそうです。
「マジで本当にいいので全員読んでしか言えなくなる
」
本当にいいので読んでください、だと感想にならない。全部をまとめようとせず、好きな場所を1つ決めてしまうのが三宅さんのコツです。
- いちばん好きな短編はどれか(この本は短編集)
- 好きなシーンを1つだけ選ぶとしたら、どれか
- セリフを1つだけ選ぶとしたら、どれか
竹下さんが、それは物語の重要なポイントでなくてもいいのかと聞くと、全然重要なポイントでなくていい、と三宅さん。全体のあらすじは正直ググれば分かるので、番組で本を紹介するときも、いちばん印象に残っているところや覚えているところを言うようにしているそうです。
竹下隆一郎さん:要約ではなく1点突破
竹下さんの1つ目は、本人いわく三宅さんと全く一緒でした。言い方は「要約ではなく一点突破」。たとえば村上春樹さんの『夏帆』は、これも重要、あれも重要と考えるうちに、頭がパニックになって何も言えなくなるそうです。要約はもしかしたら今後AIやAmazonレビューで分かるけれど、本当に面白かったことを1つだけ話せばいい、と言っていました。
竹下さんが『夏帆』で選んだ1点は、特典のシールでした。これがいい、と言うだけでも感想になるそうです。三宅さんも、1点突破の「ここ」と言われたほうが、そんなのもあるんだ、と印象に残る気がする、と受けていました。
「一点のラリーが始まる
」
1個だけ言えばいいと思えば、文章のこの1行が良かったでもいいし、表紙が綺麗でも、夏帆という名前がいいでも、シールが良かったでもいい、と竹下さん。
本を読んで、行動と結びつける
梶井基次郎の『檸檬』は、主人公が丸善に檸檬を置いていく小説です。竹下さんの2つ目は、「自分でやってみる」。大学時代、実際に檸檬を置いたそうです。置いた場所は大学のキャンパスの1階の教室で、友達にも言わず、SNSにも上げなかった、とのこと。
「体を張った感想ですよ
」
三宅さんの言い方だと、『檸檬』を読んで妄想する人が1億人いるとして、実際にやってみる人は1人しかいないと思う、と。その小説を読んでやりました、と言うだけで、もう3分くらい会話がもった、と竹下さん。これを究極のオリジナリティと呼び、今は何の感想を言ってもAIっぽくなる、とも言っていました。いやしないです絶対、と三宅さんが驚くと、竹下さんは、本当にいるんですよ、丸善に檸檬を置く人はいたらしい、と返していました。
こういう形も感想になる、と2人が挙げていました。
- 小説の中のことをやる、その場に行く(竹下さん)
- 夢を見る、でもいい。『夏帆』に出てくるありくいの夢を見ました、と。その夢を見たのは自分だけだから(竹下さん)
- 行動したくなる、も感想になる。村上春樹さんの小説を読んでビールが飲みたくなった(三宅さん)、ヤクルトスワローズの試合を見に行きたくなった、閃いて書きたくなった(竹下さん)

コメント欄にも、読んだあとに何かをした人がいました。
コメント欄より。高評価89件。 「恩田陸の『蜜蜂と遠雷』を読んだとき感銘を受けすぎて感想が全く書けなくて、代わりに小説を書きました。ピアノにもクラシックにも全く関係ない、ある地方の伝統音楽についての4000字ほどの短編を書きました。」
伝えたい人を思い浮かべる
三宅香帆さん:おすすめしたい相手の顔を思い浮かべる
三宅さんの2つ目は、こういう人におすすめしたい、という人を思い浮かべること。リアルな人でも、こういう人に、というざっくりした感想でもいいそうです。『劇場という名の星座』は帝国劇場をモチーフにした小説で、読み終わっていちばん最初に思ったのは、ミュージカル好きや「帝国劇場に通っていたオタクたち」に届いてほしい、ということだったと話していました。
おすすめしたい相手の顔を思い浮かべると、その人に向けて感想を書こう、となるし、こういう人におすすめです、と情報として書いてしまうのも感想としてちょっと有益になる、と言います。竹下さんは、最初から思い浮かべて読むのもいい、と足していました。
「届くべき人のところに届くというのが一番幸福というか大事だなと思っている
」
プロとして文芸評論を書くときも思い浮かべることが多く、いい小説は読まれてほしいとなぜか思ってしまう、とも言っていました。

誰に伝えたいかを思い浮かべるのは、実践的だと思いました。届くべき人に届くのが大事、というのも発信の本質を捉えているなと。私は全員に分かりやすく、を考えがちだったんですが、そうすると誰にも届かない文章になる可能性もあるのかなと思いました。10と100の平均は55だけど、10も100も55じゃない、みたいな。
竹下隆一郎さん:番組の視聴者と、将来の自分
竹下さんは、感想を伝える場として、この番組と、たまに書くSNS、依頼された書評を挙げていました。書評を書くときも、思い浮かべる相手はCROSS DIGの視聴者だそうです。自分が経験したことは、YouTubeでも文章でも、その人たちへ届ける前提で生きている、と言い切っていました。
三宅さんが、届けたい視聴者がまだいなかったころは、誰に向けて感想を書いていたのかと聞くと、答えは将来の自分でした。皮肉屋な面のある未来の自分が「なんだ この感想は」と言うだろうから、そうじゃない感想を書いてやろう、ちょっと違うもの、たとえば村上春樹さんの小説と全然違うロシア文学を繋げてみよう、と。
「自分と勝負していくとだんだんよくなっていく
」
自分が最大の自分の批判者なので、日々批判している、とも言っていました。一方、三宅さんは、未来の自分が読むと考えると恥ずかしくて書けなくなるので、未来の自分を読み手としては考えられないタイプかもしれない、と話していました。

竹下さんの、将来の自分と勝負していく、も素敵でした。この向上心は真似したいです。
周辺のインタビューを読んで、飛ばす
竹下さんが挙げたのは、感想から全然違う話や例えへ「飛ばす」というコツです。感想を3つの段落で書く場合を例に、最後の段落でどう「飛ばす」のかを説明していました。
STEP 1自分の経験
『檸檬』を読んで檸檬を置きました、のように、えっ?と思われること。
STEP 2ここがよかった
表紙がよかった、シールが入っていた、ありくいの例えがよかった。ここで感想を書く。ここまで来ると、ほぼ完成。
STEP 3飛ばす
全然違うことを書く。全然違う例えを持ってくる。
竹下さんは、基本は1点突破でも、必要なときは文章の途中に要約を入れると話していました。『夏帆』を例に挙げた説明では、真ん中に要約を挟んでから、最後に「飛ばす」流れになっています。
- シールがあって良かった、すごいサプライズ、と書く
- 中身に入る。絵本作家の夏帆が不思議な物語に入っていく、という中間の要約
- 飛ばす。コツは、周辺のインタビューを読むこと。たとえば、村上春樹さんがヨーロッパの動物園でありくいを見たときの記憶がある、というインタビューがあった。そこから、自分も今後動物園に行ったらこの本を思い出すだろう、とか、自分なら動物園でありくいではなくキリンを見てキリンの物語を考えた、自分の中のキリンはこう言ってくるだろう、と
自分の力では飛べないので、作者のSNSや、新聞のインタビューを引用しながら飛ばす、と言っていました。三宅さんも、作者のインタビューや、映画なら監督のインタビューを読むことはすごくするそうです。今は検索してインタビューが読みやすくなったので、そういうものが自分の感想をより深くしてくれる感じがある、と。
「人はアクションに感動すると思う
」
この小説家がYouTubeでこう言っていたよ、も感想だと竹下さんは言っていました。一手間かかっていて、聞いた側がやっていないことをやってくれているから、と。そういう情報が1個足されるだけで、自分の感想がパワーアップしたものになりそう、と三宅さんも受けていました。
シールも同じで、と竹下さんは続けます。Kindleには無い体験なので、相手がKindleでしか読んでいなければ1個の情報になる。面白さは相手との誤差なので、と言っていました。

竹下さんの飛ばす、も良いなと思いました。今後、本の感想を書くときに取り入れたいです。
合う他の作品を考える
三宅さんの3つ目は、これと並べるならどの作品か、を考えること。『劇場という名の星座』なら、小川洋子さんの過去作品で、同じく舞台をモチーフに書かれた『掌に眠る舞台』を合わせて読むといい、という話ができるそうです。並べ方は、ほかにも挙がっていました。
- 別の小説家の、同じテーマの作品。舞台について書かれた小説なら、中山可穂さんの『銀橋』も良かった、と
- あるジャンルの舞台をテーマにした物語。『国宝』のように
- 小説や物語でなくても、何か違うものを持ってきて一緒に考える
実写化を想像してみる
竹下さんが挙げたのは、前の収録で三宅さんがやっていて、いいなと思ったという技でした。本を舞台や映画にするなら誰に演じてほしいかを、心の中で勝手にキャスティングする。『神さまショッピング』の主人公を、あの俳優さんが演じたらどうなるだろう、というのも感想ですよね、と竹下さん。
三宅さんは、俳優を挙げるだけで、聞き手にも小説のイメージが具体的に伝わる、と言葉を足していました。
三宅さん自身は、新書を読んでいても実写化を想像するそうです。哲学者の國分功一郎さんの本では、著者を演じる俳優まで思い浮かべていました。
「実写化するとしたら長谷川博己さんだなと思う
」
竹下さんは、それは檸檬以上にドン引き、と返しつつ、つまり朝ドラや大河にするということか、三宅さんは朝ドラ的に考えているのかもしれない、と言い当てました。三宅さんも、朝ドラするならこういう人って、それも感想ですよね、と受けます。たとえば最近、デザイナーの森英恵さんの展覧会※moriを見ている間じゅう、森英恵さんの朝ドラなら誰かなと考えていた、と三宅さん。竹下さんも、朝ドラで感想を言うのは1つのポイント、と言っていました。伊勢・鳥羽に行ったときは、ミキモト真珠島にある御木本幸吉記念館で創業者の人生が紹介されていて、マジで朝ドラになると思った、というのも三宅さんの話です。

実写化を想像してみる、もすごく良いなと思いました。実写化されたときにはいろんな声が上がることもあるので、多くの人が考えていそうですが、それを感想にするという発想がなかったです。自由に書いていいんだ、という感じがしました。
ビジネスに結びつける
竹下さんがもう1つ足したのが、登場人物を職場の人に重ねて感想を伝えることです。番組の視聴者には働いている人が多いと思う、と竹下さん。仕事の人間関係に結びつけるのだそうです。表に書いたらまずいけれど、同僚との会話なら「この人はあの上司っぽいよね」と言える、と話していました。
たとえば竹下さんは、『舞姫』で留学する話を引いて、海外出張に行くと気が大きくなるのに、帰ってくるとトーンダウンする人がいる、と話していました。三宅さんがすかさず「豊太郎現象」と名付けると、竹下さんも、それ豊太郎っぽいよね、と受けて、出張のときは「変えてやるぞ」と言うのに、金曜に出張が終わって月曜にはまた元どおり、と続けていました。
感想で熱意を保存する
出張から戻ると熱が冷める人の話から、話題は、その熱意をどう保つかへ移りました。竹下さん自身は、帰国後のほうがテンションが高いそうです。出張中に感じた、日本や自分の会社をもっとこうしたいという思いを手書きのノートに残し、帰って最初の平日の朝に読み返すことで、熱意を維持していると話していました。
三宅さんも、感想を書く理由として、読んだり見たりした直後の熱を残しておきたいという思いを挙げていました。
「その熱を保存しておくために書いている節もある
」
人に伝えるためというのもあるけれど、と続けて、三宅さんは日記を書いていて、そこに誰にも見せないバージョンの感想を書くそうです。書評や、この番組で喋るような、人に伝える用の感想とは分けているとのこと。

熱意の保存のために感想書くというのすごい分かります。ただ、公開すると思うと少し温度感を低くしがちなので、三宅さんみたいに外に出す用と1人の保存用で分けるのも良さそうだと思いました。
保存の話は、本そのものにも広がっていました。竹下さんは、古本屋で「1985年3月4日」のように日付が書いてある本を見かけることがあると話していました。三宅さんは、自分も本当はちょっとやりたいとのこと。竹下さんは、友達に、実はこの本を読んだのは2年前の3月3日で、と言うと物語が始まりそうな感じがする、と続けていました。
三宅さんは本に何でも挟んでしまう人で、収録中にも何かがこぼれ落ちて困ったそうで、河野有理さんの『日本史はいかに物語られてきたか』には自分が買った服のタグが入っていた、と。何も意図なく挟んでしまうそうですが、レシートや半券が挟まっていると、読み返したときに意外とその当時が思い出されて面白い、と。竹下さんも、久しぶりに本棚から取った『食の実験場アメリカ』に電車のチケットが挟まっていて、すごくエモかったと話していました。
コメント欄にも、挟まっていたものの話がありました。
コメント欄より。高評価38件。 「古本で昭和のレシピブックを買ったら、東京ディズニーランド開園のお知らせチラシが挟んであって、時代感がより高まって嬉しくなったのを思い出しました。今もチラシは挟んだままです。」
2人のコツ、3つずつ
動画の締めで、2人がそれぞれ3つを言い直していました。
| 三宅さん | 竹下さん | |
|---|---|---|
| 1 | 全体を言おうとしない。要素を区切る | 要約ではなく一点突破 |
| 2 | おすすめしたい相手を思い浮かべる | 実際やってみる。檸檬を置くとか、行動を伴う |
| 3 | 並べて読む・見るとすると何かな、と考える | ビジネスに結びつける |
話に出てきた本
『劇場という名の星座』|三宅さんが「全員読んで」しか言えなくなった小説
「ここ」を決める話と、伝えたい人を思い浮かべる話の両方で、三宅さんが例にした小説です。
小川洋子
劇場という名の星座

亡くなった父のパンフレットに、見知らぬ案内係が書いた手紙がはさまっていた——そんな1編から始まります。2025年2月に一時休館した帝国劇場が舞台で、スターも、案内係や売店のスタッフも、裏方も、観客も主役になる8つの短編を収めた1冊です。
- 出版社
- 集英社
- 刊行
- 2026年3月
- 仕様
- 単行本・288ページ
- 楽天評価
- 3.9/5(79件)
- 値段
- 定価 ¥1,925
『夏帆─The Tale of KAHO─』|竹下さんが1点突破の例にした、特典のシールの本
竹下さんが、1点突破の話と飛ばす話の両方で例にした小説です。動画で言っていた「シール」は、新潮社の初回特典のステッカーで、絵柄はありくいとジャガーでした。
村上春樹
夏帆─The Tale of KAHO─

26歳の絵本作家、夏帆は、初対面の男からいきなり醜いと言われ、そこから奇妙な出来事がいくつも起こり始めます。新潮社が「女性を主人公にした初の長編小説」と紹介している本で、書店の店頭で1冊につき1シート配られた初回特典のステッカーは、数量限定でネット書店では配布なしでした。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 2026年7月
- 仕様
- 単行本・352ページ
- 楽天評価
- 3.8/5(453件)
- 値段
- 定価 ¥2,860
『掌に眠る舞台』|『劇場という名の星座』と合わせて読むなら、と挙がった短編集
合う他の作品を考える話で、三宅さんが例に出した小川洋子さんの過去作品です。三宅さんが手に持っていたのは集英社文庫でした。
小川洋子
掌に眠る舞台(集英社文庫)

帝国劇場に暮らし、役者さんの身代わりになる「失敗係」の彼女。工具箱の上で、ペンチやスパナがバレエ『ラ・シルフィード』を演じる話。裕福な老人が屋敷の奥に作った自分だけの劇場。舞台をめぐる8つの短編を収めた1冊で、2022年9月の単行本を文庫にしたものです。
- 出版社
- 集英社
- 刊行
- 2026年4月
- 仕様
- 文庫・296ページ
- 楽天評価
- 3.2/5(19件)
- 値段
- 定価 ¥836
動画で名前だけ挙がった本
本編で取り上げた3冊のほかに、話の流れで名前が出た本です。動画では中身を語っていないので、どこで出てきたかと、いま買える版だけを1冊ずつ確かめて並べました。
『檸檬』|竹下さんが大学の教室にレモンを置いた、という話で出てきた短編集
04:00。竹下さんが大学時代に、作中の主人公にならって大学の教室に檸檬を置いた、という話の中で出てきました。
梶井基次郎
檸檬

31歳で亡くなった梶井基次郎の作品20編を収めた文庫です。表題作は、買ったレモンを洋書店の棚にそっと残して立ち去る短編。ほかに『冬の日』『愛撫』『闇の絵巻』『城のある町にて』なども入り、青春の不安や焦りを、研ぎ澄まされた感覚で描きます。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 2003年10月
- 仕様
- 文庫・352ページ
- 楽天評価
- 3.8/5(352件)
- 値段
- ¥572
『銀橋』|舞台について書かれた、別の小説家の作品の例として挙がった宝塚小説
14:43。舞台について書かれた、別の小説家の作品の例として名前が出ました。
中山可穂
銀橋

宝塚を舞台にした小説で、『娘役』『男役』と続いてきたシリーズの3作目です。専科の先輩に憧れて入団したえり子が、同じ組になった先輩をトップスターとして支え、その卒業を見届けるまでを自分の任期と決めて走ります。芸に打ち込む人たちの青春と愛を書いた1冊。
- 出版社
- KADOKAWA
- 刊行
- 2021年4月
- 仕様
- 文庫・208ページ
- 楽天評価
- 4.2/5(13件)
- 値段
- ¥968
『国宝』|舞台をテーマにした物語の例として挙がった、芸道小説
14:47。あるジャンルの舞台をテーマにした物語の例として名前が出ました。朝日文庫は上下巻で、カードは上巻です。
吉田修一
国宝 上 青春篇

1964年の元旦、長崎の料亭で生まれた立花喜久雄。侠客の家に育った少年と、梨園に生まれた少年が、それぞれ芸に青春を注いでいく長編の上巻です。舞台は長崎から大阪、東京へと移り、国の成長と並走するように2人が腕を上げます。芸術選奨の文部科学大臣賞と中央公論文芸賞を受けました。
- 出版社
- 朝日新聞出版
- 刊行
- 2021年9月
- 仕様
- 文庫・408ページ
- 楽天評価
- 4.5/5(726件)
- 値段
- ¥880
『神さまショッピング』|主人公をある俳優さんが演じたら、という感想の例で挙がった短篇集
15:13。主人公をある俳優さんが演じたら、という感想の例として名前が出ました。
角田光代
神さまショッピング

願いごとを抱えた8人が、それぞれの神さまに会いに行く短篇集です。祈る先は日本の神社や寺だけでなく、海の向こうの教会にも及びます。誰にも言えない事情を抱えたまま出かけていく人たちの道中を、8つの短篇にして並べました。2025年9月の刊行です。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 2025年9月
- 仕様
- 単行本・216ページ
- 楽天評価
- 3.0/5(71件)
- 値段
- ¥1,760
『舞姫』|「豊太郎現象」の元になった、留学先で恋におちる小説
17:39。海外出張で気が大きくなり、帰るとトーンダウンする「豊太郎現象」の元になった小説として名前が出ました。
森鷗外
舞姫

国に選ばれてドイツへ渡った豊太郎が、踊り子エリスと恋におちながら、やがてその仲を裂かれるまでを書いた短編です。異郷で芽生えた恋の悲劇として読み継がれてきました。集英社文庫版には、川村湊さんの解説と関川夏央さんの鑑賞が付いています。
- 出版社
- 集英社
- 刊行
- 1991年3月
- 仕様
- 文庫・284ページ
- 楽天評価
- 3.9/5(102件)
- 値段
- ¥572
『日本史はいかに物語られてきたか』|三宅さんが買った服のタグが挟まっていた本
19:45。三宅さんが買った服のタグが挟まっていた本として名前が出ました。
河野有理
日本史はいかに物語られてきたか(新潮選書)

戦後の日本で、歴史がどのように語られてきたのかをたどる思想史です。20人の書き手の本を17の章で取り上げ、皇国史観にもマルクス史観にも収まらない語り方が、どこで生まれ、なぜ勢いを失っていったのかを追います。小説もベストセラーも同じ土俵で扱います。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 2026年5月
- 仕様
- 単行本・320ページ
- 値段
- ¥1,980
『食の実験場アメリカ』|竹下さんの本棚から、電車のチケットが出てきた本
20:21。竹下さんが本棚から取ったら、電車のチケットが挟まっていた本として名前が出ました。紙の本は基準を満たす売り場を確認できなかったので、リンクは電子版です。
鈴木透
食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

先住民、奴隷として連れてこられた人々、世界中からの移民。その食が混ざってアメリカ独自の料理が生まれた一方で、大量生産の外食と肥満という問題も残りました。いまは健康志向と各国料理を組み合わせた動きが出てきて、農業や地域のかたちも変わりつつあります。食から書いた移民国家の歴史です。
- 出版社
- 中央公論新社
- 刊行
- 2019年4月
- 仕様
- 新書・272ページ
- 値段
- ¥968
今回の記録:2026年9月、三宅香帆さんと竹下隆一郎さんが本の感想の伝え方を出し合った回(23分33秒)を視聴。挙がったコツを動画の順に書き出し、例に挙がった本を1冊ずつ調べた。 結論:23分33秒の視聴で、感想を「あれよかった」で止めないやり方が、2人ぶん分かった。動画に出てきた本10冊が、いまどこで買えるかは、そのあと調べて分かった。
スティーヴン・キングさんの『書くことについて』を読んだ後で、良い文章や言葉について考えていたところだったので、今ぴったりの動画でした。最近、文章を書くことが多くて、整っている言葉と心に響く言葉って違うなと思うことが多いです。AIが得意な整った言葉ではなく、自分らしい言葉を語っていきたいと思っていたので、普段からオリジナリティのある感想をたくさん語っている2人の考えが聞けて、ありがたい動画でした。
感想って本当に難しいです。いろんなものの良さを、もっと伝えられるようになっていきたいと思います。
注記と出典(3件)
HALTは、Hungry(空腹)・Angry(怒り)・Lonely(孤独)・Tired(疲れ)の頭文字です。もともとは依存症の自助グループで使われてきた合言葉で、米国SAMHSA(薬物乱用・精神保健サービス管理庁)の治療手引き(TIP 65・2023年)も「アルコホーリクス・アノニマス由来」として、ストレスを感じたときに自分に「HALT」と言ってみる、という早めの自己点検の道具の紹介のしかたをしています。ただし、4つが飲酒欲求を引き起こすことを確かめた研究は見当たりません。個々の要素については、飲酒欲求ではなく再飲酒を予測した報告があり、たとえば治療後に平均5か月追えた74人では、治療前に不眠があった人の60%、なかった人の30%がふたたび飲んでいます(Browerほか・American Journal of Psychiatry 2001年)。
三宅さんは会場を言っていませんが、生誕100年の展覧会「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」(国立新美術館・2026年4月15日〜7月6日)が、この回の収録日(7月9日)の3日前に閉幕しています。会場の特設ショップでは、テレビ朝日のドラマ『森英恵 Butterfly beyond』(2026年3月21日放送)の衣装2点を特別展示する、と公式が告知していました。
引用したコメントは 【本の感想に「要約はいらない」】文芸評論家・三宅香帆のレビュー術…(YouTube・TBS CROSS DIG with Bloomberg)のコメント欄からです。高評価の数は2026年9月15日に取得した時点のもので、いまは増減している可能性があります。

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